社会福祉法人って何?

社会福祉法人って何?

社会福祉法人とは何ですか?

と聞かれて明確に答えるのはかなり難しいもので・・

要するに「社会福祉事業を行うための法人」という事なのですが、いまいちピンとこないと思います。株式会社などの場合は、たくさん儲けて株主に利益を!みたいなところがあるのですが、(そうでない会社もあります)社会福祉法人ではちょっと違ってきます。

社会福祉法人は自分たちがたくさん儲ける事よりも、社会が良くなる事を優先します。自分たちさえ利益が出れば良いというわけにはいきません。あくまで社会の利益のために活動しないといけません。社会から必要とされる事が多すぎて行政だけでは対応出来ないから、民間の社会福祉法人が必要になってくるというわけです。

その代わりに、法人が支払わないといけない税金が安くなる等の特典が付いてきます。行政のサポートという強い味方がつくので安定的な経営がしやすくなるわけです。

すごーく大雑把にいうと、
「民間企業が社会福祉のための経営をしてくれるなら、行政がお金の補助をします」
という事になります。

 

 

社会福祉法人は税金が安いからおトクなのか?

それなら楽に経営できるかというと、そうともいえません。

以前大きな話題となっていた内部留保の問題がありました。
社会福祉法人の利益は社会福祉のために使わなければならないとされているにも関わらず、たくさん内部で溜め込んでいる事がわかり、「お金が余るほど儲けているのに、なぜ行政が補助する必要があるのか?」と世間から反感を買いました。
そして、同じ福祉系の株式会社などの法人からは、「同じ法人なのに、なぜ社会福祉法人だけ補助が受けられるんだ。不公平ではないか?」と反感を買いました。

そういった経緯もあり、2017年に社会福祉法が改正されて、情報の開示や、公益のための経営を徹底する事が求められています。出来る限り法人の情報は世間に公開して、社会のために貢献している事を証明してく必要があるんですね。

 

社会福祉事業以外の事も出来るんです。でも・・・

実は社会福祉とは関係のない事業を行う事も出来るのですが、それで得た利益は社会福祉事業の財源に当てなければいけません。あくまで社会福祉のための活動が目的なのでそれを見失ってはいけないと言う事ですね。
リスクの高い事業に投資して一発当ててやろう!といった投機的な事も禁止されています。安全かつ堅実に社会のために活動していく事が法律により求められています。

細かな規定なども興味深くて面白いのですが、そのお話は次の機会に譲ろうと思います。
社会福祉法人を見かけたら、こんな感じで経営しているのかと思って眺めてみてください。
ちょっと世界が変わって見えてくるかもしれませんね!

 

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