福祉のリーダーシップにもいろんなタイプが。理想のリーダーとは?(システムⅣ理論編)

福祉のリーダーシップにもいろんなタイプが。理想のリーダーとは?(システムⅣ理論編)

リーダーシップにも理論が色々とあるんです

前回の記事では行動理論の中でも、三隅二不二のPM理論についてお話ししました。
リーダーシップを取るための知識にも色々な考え方がある事がわかっていただけたと思います。

今回はリカートのシステムⅣ理論。こちらもリーダーシップを取るときにとても役に立つ知識なので、必要な方はぜひ活用してみてください。では早速・・・

 

4つのリーダーシップのタイプ

システムⅣ理論では、リーダーシップのタイプを4つに分けます。

権威主義・専制型(システム1)

部下の意見は全く受け入れられないチームです。たとえば「給料が出てるんだから言う事を聞け」といった権威的な姿勢になります。時々はうまく行くかもしれませんが、多くの場合は部下の不満が蓄積してくでしょう。こういった会社で一生働こうと思える方は少ないように思います。

温情・専制型(システム2)

部下の意見も聞かなくはないけど、上司が気に入った意見のみ通るといった感じです。「上司にとって部下は格下で未熟だから、部下の面倒は上司が見てあげないと。」といった感じでしょうか。部下の意思も取り入れられているようですが、結局は上司の思い通りにしか進まない。こういったチームは結構多いかもしれませんね。あなたの所属しているチーム・組織はどうでしょうか。

参画協調型(システム3)

ここでやっとチームらしくなってきます。システム3のチームは積極的に部下の意見を取り入れて意思決定をしていこうという姿勢です。しかし重要な意思決定に部下が関わることはできません。みんなで色々と意見を出しあって良い仕事をしていこう!という風土だけど、重要な意思決定になると上司だけで決めてしまうので、どこか上司との壁を感じるチームと言えます。

民主主義型(システム4)

チームワーク重視の、まさに全員で作って行くチームと言えます。
上司は部下を完全に信頼しているので、お互いにコミュニケーションを重ねて良いアイデアを練っていきます。
部下としては、自分の出した意見に対して真剣に向き合ってもらえるので、良いアイデアを出したくなりますし、上司としても良いアイデアを出そうと努力する優秀な部下は頼り甲斐がある事でしょう。
リカートはこのシステム4が理想的なリーダーシップであると結論づけました。

 

上司が部下をどれくらい尊重・信用出来ているか

このシステムⅣ理論のポイントは、上司が部下をどれくらい尊重・信用しているかという所です。
部下を信用していない、もしくは部下は仕事が出来ないと思っている上司は、部下に仕事を任せる事が出来ずに、こうしなさいああしなさいと口うるさく権威的・専制的にならざるを得ないですよね。システム1の状態です。
これでは部下は疲れ切ってしまいますし、上司も大変なストレスを感じる事でしょう。

逆に部下を心から信頼している上司はどうでしょうか。自分の部下なら必ず良い結果を出してくれると信じているので、たとえ未熟なアイデアが出たとしてもそのアイデアを練っていく事で素晴らしいアイデアになるに違いないと考えるかもしれません。システム4の状態です。
個人的な私感ですが、私が部下の立場に立ったなら、そんな上司に巡り会えることはとても幸せなことだと思います。

実際の現場では教科書のように行かない事が多いのも事実で、信用に値しない様な部下がいるかもしれません。
部下を信用する上司でも、あまりにも頼りない上司で問題があったりする事もあるでしょう。
しかし、このシステムⅣ理論のような、共通の認識を持ってチームの理想形を共有する事ができるなら、そんな現状を乗り越えていけるかもしれません。

もし、あなたの今のチームに違和感を感じているとしたら、このシステムⅣ理論が参考になるかもしれませんね!

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