福祉サービスの苦情対応

福祉サービスの苦情対応

福祉サービスの利用者は苦情を言えない

福祉サービスの現場に寄せられる苦情はどんなものが多いのでしょうか。

利用者から見た福祉サービスは実体が掴みづらいというか、実際に利用してみないとどんなものなのかが分からないサービスであると言えますよね。レストランであれば、誰でも一度は入ったことがあるので、どんな種類のレストランでもだいたいこんな感じなのかな?と見当がつくと思います。
福祉サービスは比較的に初めて利用されるケースが多く、入ってみないと分かりづらいものだったりするので利用を開始してから不満が次々と湧いてくることも多くあります。そして残念なことに、それを施設に対して言いづらい場合も多くあります「身内を預けている」という思いを持たれ、今後の人間関係など、複雑な心情を抱かれていたりするためです。

積極的に苦情を受け付けている福祉サービス提供者は割合としては低いため利用者が苦情相談をしやすい環境を作っていくことが必要です。苦情の中にはそのサービス提供者が改善すべきヒントが多く含まれています。その点を真摯に受け止め改善していくことが、実はサービス提供者の成長にとって近道となるのかもしれませんね。

 

 

 

苦情を受け付ける窓口には順番があります

現状では利用者は直接苦情を言いづらい立場だという事を踏まえ、苦情を受け付ける窓口がいくつか用意されています。
苦情の受付にも段階が設けられています。以下のステップを踏むこととされているので確認してみましょう。

  1. 第三者委員会
    まずは事業者の第三者委員会などに相談をします。
  2. 区市町村
    それでも解決しない、もしくは事業者に直接言えない場合は、区市町村に相談します。相談窓口が設けられている場合もありますが、区市町村によって様々な窓口になっているようです。
  3. 運営適正化委員会
    それでも解決しない場合は都道府県の運営適正化委員会に相談をします。
  4. 国民健康保険団体連合会
    それでも解決しなければ、国民健康保険団体連合会に相談をします。特に困難な事例を扱います。
    事業者に介入し指導をする権限を持っている機関です。

 

この仕組みをわかりやすく説明してくれる画像が社会福祉協議会のウェブサイトにあったのでご紹介します。

引用:東京都社会福祉協議会

 

 

 

サービス提供者が自ら苦情を解決していく力が必要

苦情をゼロにすることは理想ではありますが、不可能と言っても良いことですよね。様々な苦情受付機関が設置されていますが、サービス提供者としてはこのような機関に解決してもらうのではなく、自らの力で解決していく風土を作り上げることが重要です。
寄せられた苦情に真摯に受け止め、自ら解決していく努力を惜しまない風土を作り上げることは、苦情の発生を防ぎ、サービス提供者のイメージアップにも直結します。積極的に苦情を受け付けていく風土作りが苦情を防ぐ特効薬となるかもしれませんね!

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