福祉サービスでのサーバントリーダーシップはどうあるべきか

福祉サービスでのサーバントリーダーシップはどうあるべきか

前回はサーバントリーダーシップについて書きましたが、今回はもう少し掘り下げて書いていこうかと思ってます。

サーバントリーダーシップは部下の意見を汲み取り、支えてあげるようなリーダーシップでしたよね。そして、部下の言いなりになるのではなく、チームの目標から外れるような時には、しっかりと正してあげる事も重要という内容でした。

米のスターバックスコーヒーやサウスウエスト航空などが、このサーバントリーダーシップにかなり影響を受けているようで、しっかりと結果も出しています。やはり、うまくハマれば効果的なリーダーシップである事は間違いなさそうです。

 

 

福祉サービスとスターバックスコーヒーは違う

このブログは福祉系の方が読んでいると思うので、福祉サービスではどうなのか考えてみます。

例えば、介護系だとどうでしょうか?「スターバックスやサウスウエストの事例のように!」と言って、意見を集めてみると、「人が足りない、業務が回らない、人を増やして欲しい」と生産的な意見は少なく、「疲れる、無理、辞めたい」と否定的な意見も飛び出したり。「みんなのやりたい事」どころか、「やりたくない事・辛い事」ばかり集まってしまうかもしれません。

誤解を恐れずに言わせていただくと、福祉サービスのイメージは良くありません。福祉サービスの社員と、スターバックスコーヒーやサウスウエスト航空の社員とは違います。仕事に対して抱く憧れ、将来の展望など、同じではありません。もちろん、介護の世界に憧れて入社し、介護の仕事に夢と情熱を持って突き進む方もいらっしゃいますが少数なのが現状です。

ビジネス本に登場するような派手な事例、世界的な人気企業の事例を真似して、同じフィールドで考えるとおかしな事になってしまいます。ではどうするのか?

サーバントリーダーシップの基本に立ち返って考えてみます。サーバントリーダーシップには「10の特性」があります。

  1. 傾聴
  2. 共感
  3. 癒やし
  4. 気付き
  5. 納得
  6. 概念化
  7. 先見力
  8. 執事役
  9. 人々の成長への関与
  10. コミュニティづくり

各項目の詳しい説明は省略します。気になる方は検索してみてください。

 

 

 

「傾聴」と「共感」

私が注目するのは「傾聴」と「共感」です。サーバントリーダーシップでは、部下を支える上で一番大切な事は「傾聴」と「共感」だと思います。

例えば、「忙しい」「大変」「もう無理」など非生産的なことばかり言う部下がいたとします。その部下を支えるためにはどうしたら良いのか。

「頑張れ!」「君ならできる!」と応援するのも良いのかもしれませんが、頑張れないから不満を口にしているので、それでは解決に繋げることは難しいでしょうし、結局はリーダーのやりたい事を押し付けているだけなので、部下を支えている事にはなりません。

何が忙しいのか?何が大変なのか?何が無理なのか?思いをしっかりと聞いて、解決策を共にゆっくりと考えていく事も必要かもしれません。

遠回りかもしれませんし、「そんな暇はない!」と感じる方がいるかもしれません。

しかしサーバントリーダーシップは部下を思い、支える事が大切なリーダーシップです。

部下の不満を聞く事は最優先事項です。

何よりも大切なのは部下であり、部下を支える事こそが一番大切な仕事です。

私ならそのような上司であれば尊敬の念を持ってついていくと思います。

業務管理カテゴリの最新記事