以前にご紹介したシステムⅣ理論には「連結ピン」という考え方があります。何かをつなぐ様な物だということは想像できますよね。組織には経営陣、管理者、一般職などの様にいくつかの集団に分かれていますが、それをつなぐ役目が「連結ピン」です。連結ピンとは集団をつなぐ橋渡しになる人物。はっきりいってそれだけの話なのですが、
この人がいないと従業員の不満が増加してしまうんです。
それはなぜか?
福祉サービスでも必要な考え方だと思いますし意外と奥深かったりしますので、ちょっと解説してみたいと思います。
連結ピン。誰が適任?
連結ピンの役割を担う人はズバリ、経営に関わる役員と現場を指揮する部長を兼任している方など。経営層ともやりとりする現場責任者といったところでしょうか。そういったリーダーが部下の意見を吸い上げてトップに伝えるというわけです。
会社はみんなで作る。という風潮。
現在は上の決めたことに従えば良い!といった風潮の企業は減少傾向にありますし、現に業績の良い企業は、部下の意見をうまく使いこなしている場合が多いんです。
従業員の権利意識がますます高まるこの時代、「上のいうことを聞いていれば良いんだ!」というやり方で押し切ると、ブラック企業というレッテルを貼られて下克上が起きかねません。それに、チーム全体の意見を活用する方が業績がアップする可能性が高くなるので、「チームの意見をトップに伝える」という連結ピンの役割が大事になってくるわけです。
福祉サービスでの連結ピンの活用
福祉サービスでは、深刻化する人材不足のせいもあって、従業員の発言力が強かったりします。辞められては困るから、強く出れないというわけです。しかしながら、福祉サービスでは昔ながらの経営手法をとっている企業も多く、上にならえの上下関係が染み付いていたりします。
そういった場合には発想を変えて連結ピンを活用してみると、
「部下の不満が解消して、良い意見が出て会社の業績もアップ!」
なんて簡単にいくほど甘くもないですが、良い方向に進む可能性は十分にあります。
上の言うことに従がってほしいが、あまり強く言えなくて・・
こんな困りごとは、連結ピンからの意見を取り入れてみると逃れられるかもしれませんね!