職員が足りない時。どう雇用するか。雇用する側から見た雇用形態のメリットとデメリット。

職員が足りない時。どう雇用するか。雇用する側から見た雇用形態のメリットとデメリット。

職員が足りない時。どう雇用するか。

福祉の業界では職員の頻繁な転職や、慢性的な人手不足が問題となっていますが、職員が不足した時にはすぐにでも人材が必要ですが、どう雇用するのかは重要な問題です。どう雇用する?とはどういうことかというと、人材を確保する上で様々な雇用形態があるということす。正規職員はもちろん、派遣、パート、アルバイト、契約社員、委託、請負などたくさんの種類があります。実際に雇用する立場からみたメリットとデメリットは情報も少なく、判断に困る場面もあるかと思います。

今回の記事ではその雇用形態はどういったものなのか、再確認の意味も含めて大まかに解説していきます。それぞれにメリットとデメリットがあるので参考にしてみてください。

 

正規職員

メリット

「希望の人材」「優秀な人材」を集められる

「無期限の雇用」「給与のベースアップ」「賞与・退職金」などの基本的な待遇は、働く側にとって魅力的なポイントの一つです。逆に言うと、魅力的な待遇を整えなければ優秀な人材を安定して確保することは難しいですよね。可能な範囲で、求職者を惹きつけるような、魅力的な待遇を設定しましょう。

相応しい人材を育てられる

基本的には「辞めない前提」の雇用となるため、将来の管理・責任者として育てていく人材は、必然的に正規雇用となってくるでしょう。

 

デメリット

育てた人材が辞めてしまう

教育や研修の費用を使い、時間をかけて育てた人材が辞めてしまうリスクは常に付きまといます。大事に育てた人材が辞めてしまうのはコスト的にもそうですが、心情的にも痛手となりますよね・・。

解雇できない

定年まで雇用する契約をする場合が多くなると思いますので、実際に雇用して期待と大きく違う、もしくは問題を持った社員であった場合も、余程の事がない限りは雇用を続けなければいけません。

 

非正規職員(パート・アルバイト)

「パートは1ヶ月以上期限付き雇用」「アルバイトは1ヶ月未満期限付き雇用」「正規職員と比べて短い労働時間」といった特徴があります。

メリット

人件費を抑えられる

給与は抑えられている場合が多いので、人件費を抑えることができます。単にコストカットと考えるのではなく、能力に応じた賃金体系などの制度を作って積極的に活用していくことが大切です。

 

労働時間を柔軟に設定できる

必要な時間に必要なだけ働いてもらうことができます。忙しい時間の補助をしてもらったり、足りない人員を補ったりと柔軟な労働時間を設定できます。

 

社会保険料の負担が減る

一定の条件を満たしていなければ、社会保険も扶養内となるため個人負担、会社負担共に無料になります。詳しく知りたい方は下のリンクをご覧ください。働く側にとって、社会保険加入のメリットもたくさんあるので一概に扶養内が良いとも言い切れません。
規模の大きな会社(正規職員501人以上)ではパート・アルバイトも社会保険に加入しなければならない等、様々なパターンがある少しややこしい所でもあります。

 

デメリット

入れ替わりが多くなる

基本的には短期で働く目的であることが多いので、入れ替わりが多くなり、辞めた人員の募集や新人教育が必要になってきます。

 

シフトの調整が多くなる

パート・アルバイトは主婦や学生など、仕事以外の活動を優先したいがためにパート・アルバイトを選んでいる場合が多く、会社の予定よりもプライベートな予定が優先になります。そのため休日の調整が大変になってくる場合もあります。

 

 

非正規職員(契約社員)

「1ヶ月以上期限付き雇用」「フルタイム勤務」といった特徴があります。

メリット

給与を柔軟に勘案できる

雇用される側にとってはデメリットとなり得る部分ですが、正規職員と比べて給与は低く設定されているので人件費の面では有利になります。

雇用期間更新を柔軟に勘案できる

必要な人材像に見合ったり人材であれば正規職員として迎え入れる、条件に見合わないと判断される場合は雇用契約をしない等、雇用期間を選択ができます

 

デメリット

重要な仕事を任せられない

期限付きの雇用なので重要な仕事を任せてしまうと、「途中で退職→仕事が立ちゆかなくなる」といった事態になりかねません。

雇用契約を更新してもらえない

理想的な人材なのに契約満了時に辞められてしまうといったケースが考えられます。

 

 

派遣

派遣会社に所属している派遣社員を、文字通り派遣してもらいます。こちらの会社で働いていても所属は派遣会社のままで、給与も派遣会社から支払われます。こちらは派遣の費用を派遣会社に支払う形になります。

メリット

社員を探しやすい

派遣会社に希望の人材像を伝えると、それ相応の人材を紹介してくれるので採用活動を楽に進めることができます。

期限付きで能力のある人材が欲しい時

正社員が入るまでの間や、長期の育児休暇の間の穴埋めなど一時的に人材が足りなくなる時がありますよね。そんな時に一定のスキルを持った人材を派遣してもらうことは、メリットと言えます。

 

デメリット

費用がかかる
派遣の費用と、正社員を雇用する費用を比べるのは結構ややこしいです。
派遣は時給が高いので一見費用がかかると思われがちですが、派遣の時給には派遣会社の利益以外にも、社会保険料負担などの経費が含まれているという理由もあるからです。
正社員も社会保険料の負担退職金の負担教育費用などのを含めてどちらが有利か判断します。派遣社員を長期にわたって雇用する場合や、残業が多く発生する場合は、派遣の方がかなりのコストになる場合もあるので注意が必要です。

 

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