福祉サービスの情報は何で調べれば良いのか。公開されている資料の紹介。

福祉サービスの情報は何で調べれば良いのか。公開されている資料の紹介。

福祉サービスの情報は何で調べれば良いのか

例えば、こんな事を考えた事はないでしょうか。

他の介護事業所の経営状態給与の平均はどれくらいなのか?

要介護者は、どんな福祉サービスをどれくらい利用しているのか、今の状況は?

などなど、ふと湧いてくる疑問はたくさんあると思います。

ですが、調べようと思ってもどこでそんな情報が手に入るのでしょうか。

他の施設を回って「経営はどうですか?給料はどうですか?」なんて聞くのはあまりにも非常識ですし、近所のご高齢者に「サービスは何をどれくらい利用していますか?」なんて聞いて回っていると、迷惑極まりないですよね。

そんな事にならないためにも、政府が様々な資料を公開しています。沢山の資料があるのですが、まず最初に目を通すべき特に重要なものとしてどんなものがあるのでしょうか。

 

 

高齢社会白書

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/index-w.html

内閣府が国会に提出するために作られた白書がインターネットでも閲覧できるようになっています。難解な表現は避けてとても読みやすくなっています。約200ページとかなりのボリュームですが、概要版もあるのでそちらから目を通すのも良いかもしれません。内容は、

  • 高齢者の人数、割合、高齢化率、県別・男女別データ
  • どれくらい外出しているかや、どんな生活を送っているか、インターネットの活用状況など、高齢者の生活状況
  • 政府が行う高齢化対策の実施状況

などがあります。高齢者にかかわるかなりの量のデータがまとめられていますし、政府が調査したデータなので信頼性も高くなっています。文章も読みやすくページデザインもされているので、いわゆる学術書や研究レポートのような難解なイメージがない所も嬉しいポイントですね。

他にも、この白書の元となる調査結果が厚生労働省のホームページから閲覧できるので、いくつかご紹介します。

 

 

介護給付費実態調査・介護保険事業状況報告

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/index.html#list04_03

  • 介護給付の受給者数
  • 1人当たりどれぐらいサービス費を使っているか実際の費用
  • 居宅やデイサービスなど、どんな種類のサービスがどれくらい使われているか

などの調査結果をみることができます。こちらの調査は市場のニーズやウォンツを知るためにも役立ちますし、事業の方針決めにも直接関わってくる大事な情報がたくさん入っています。

 

 

介護事業経営実態調査・介護事業経営概況調査

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/index.html#list04_02

  • サービス形態ごとの収支差率・給与比率
  • 利用者一人当たりの収入
  • サービス形態ごとの保険外事業の収入
  • サービス形態ごとの補助金収入
  • サービス形態ごとの減価償却費など

こちらは財務会計に関わる調査結果なので、サービス経営に直結してくるとても重要なデータになっています。各サービスごとに表にまとめられているので、簡単な財務の知識があれば読み解くことができると思います。

 

厚生労働省のホームページでは以上のような情報以外にも、社会福祉・介護にかかわるデータが色々と公開されているので、興味のあるかたは覗いてみてはいかがでしょうか。

介護保険制度と関連するため、なかなか掴みにくい福祉サービスの利用者様の実態、サービスの経営実態や財務状況を知る上でヒントになる情報源のご紹介でした。

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