福祉の組織は維持する事と同じくらい、どんな成果を生むかが大切。

福祉の組織は維持する事と同じくらい、どんな成果を生むかが大切。

福祉サービスに大切なのは目的?成果?

 

まず今回のお話の前にいくつか質問をさせてください。

突然ですが、あなたの仕事はどの様な仕事ですか?

管理職、幹部、経営者、専門職一般職などでしょうか。

 

 

どの様な組織に所属して、その1番の目的は何でしょうか。

組織の理念などが目的になります。例えば、

地域の福祉に貢献するためでしょうか。

高齢者や障害者のためにより良いサービスを提供する事かもしれません。

野心的な組織で、収益をあげてお金を稼ぐためであったり、事業を拡大して会社を大きくすることが目的でしょうか。

自分のチームをまとめたり、決まった業務を上手くこなす事が当面の目的という事もありますよね!

 

 

そしてその目標に対して、具体的にどの様な成果を出していますか。

例えば、こんな成果かもしれません。

地域の高齢者や障害者を支援するイベントなどを開催し、地域との繋がりを深め貢献できた。

独自のレクリエーションサービスを開発し、メディアにも取り上げられ人気を博している。

複数の入居施設を建設し、全てにおいて入居率も良い数字を達成した。

前年に比べて、利益率1.5倍を達成した。

 

 

最後の質問!

上の質問の中で、何が一番重要でしょうか?

その通りです!成果が重要だということはとても一般的ですし理解しやすいですよね。

 

 

 

 

福祉の組織は維持する事が目的ではなく、日々どの様な成果を目指しているかが大切

 

でも、組織を運営するとなると内部統制に労を費やしてしまって、肝心な顧客へのサービスが疎かになってしまい、どんな成果をあげるのかよりも、組織を維持する事が目的になってしまう場合があります。例えばこんなパターンが挙げられます。

  • 行政に報告する事業計画は、組織の理想とは関係ない教科書通りの内容
  • 理事会等に気を使って、当たり障りのない計画書を提出する

福祉の組織は維持する事が目的ではなく、日々どの様な成果を目指しているかが大切です。

 

 

 

非営利組織の場合に陥りやすい罠

 

他にも、NPOや社会福祉法人などの非営利組織の場合は非営利であるがゆえのデメリットもあります。ドラッカー(Drucker, P.F.)の指摘では、『社会貢献をする』という様な大義を掲げて活動していると、『社会貢献をする組織』を作る事自体が目的になってしまい、その組織の内規を守る事を考える様になってしまうとしています。

どういう事かというと、成果を出すためには色々な可能性があるので広い視野を持つ事が必要ですが、社会貢献をする組織を作りたいがゆえに不利益な『社会貢献』を正しいと信じこむ、または『社会貢献にそぐわない要素』は無条件に排除する等、成果が損なわれて結局うまくいかなくなるいう事です。

 

 

収益を上げる事やお金は必要な手段であって目的ではない

今の自分の組織や仕事内容を振り返ってみてどうでしょうか。

「どんな成果を生み出すために今日働いているんだろう?」なんて考えてみると以外と奥深いかもしれません・・

できればその成果は人に話したくなる様な成果である事が大切です。

 

「自分の収入を2倍に!」「大きな会社にして大物トップになる!」「有名人になって名誉を得る!」

こんな成果も良いのですが、福祉の世界で大声で人に話せる成果目標じゃないですよね(笑

結局はお客様あっての福祉サービスですし、そんなことばかり考えている人に、暮らしのお世話をしてもらいたいと思う方は少ないですよね。

 

「収益を上げる事やお金」は目標ではなくて、理想の成果をあげるために必要なモノ・手段という事ですよね!

みんなに話したくなるような、あなたの、そしてあなたの組織が出したい成果とはなんでしょうか?

 

 

 

 

 

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