組織の5つの原則のご紹介もいよいよ5つ目、最後になりました。最後の原則は例外の原則です。
管理者などの役職がつくと、全ての仕事を背負い込んで、いっぱいいっぱいになってしまうケースはよくありますよね。
無理をして疲れとストレスがたまり、
他人に八つ当たりをしてチームの関係が悪化し、
さらに仕事は回らなくなり、
いっそう仕事が増えて疲れとストレスが・・・・
そんな最悪の状況・・負のループに陥ってしまうとなかなか抜け出せずに追い込まれていってしまいます。
なぜそのようなことになってしまうのでしょうか。そんな時には「例外の原則」を活用すると改善されるかもしれません。
例外の原則=反復業務は部下に任せる
時々、なんでも出来てしまうし、やってしまうスーパー管理者がいます。
日々の利用者対応などの現場の定型業務もこなし、苦情・事故対応、会議やイベントのセッティング・準備まで全てをこなすスーパー管理者。もちろん毎日残業です。
皆さんはどう思われますか?良い管理者なのか、良くない管理者なのか。
バーンアウト・燃え尽き症候群などという言葉が良く聞かれますが、もちろん福祉サービスでも良く起こる事です。バーンアウトは頑張りすぎる事で起こる場合が多いと思いますが、まさにこのスーパー管理者がバーンアウト第一候補と言えます・・・
体は1つしかないので一度に出来る事には限界があります。
「当たり前!」という声が聞こえてきそうですが、周りを見渡すと、休日や睡眠時間を削ってまで仕事をしている方が結構いますよね・・なぜ休日や睡眠時間を削ってまで仕事をしなければいけないのか。いろいろな理由があると思います。しかし、その仕事は本当に全て自分でやらなければならないのでしょうか?
なぜ、自分しか出来ない仕事がこんなにもたくさんあるのか?
それは本当に自分にしか出来ない事なのか?
管理者は管理業務に専念する
「管理者は現場には入らずに、管理業務に専念するべき。」と言われても、
「それができれば苦労はしない」という方はたくさんいらっしゃると思います。
福祉サービスの現場では、人員不足が深刻化して管理者は「穴埋め」として現場に入ることが多くあると思います。
管理業務に専念したいけど、現場にも入らないといけない。
この矛盾を解決するにはどうしたら良いのでしょうか。次のような対策が効果的かもしれません!
管理者は穴埋めで現場に入る事もあるが・・
管理者が現場に入らざるを得ない時は、どこまで「穴埋め」をするのかを決めておくことが必要になってきます。
例外の原則に従うのであれば、基本的には「穴埋め」をしない方が良いので、
●「穴埋め」はあくまで例外で、基本的には穴埋めはしない。
●「穴埋め」をするとしても、「ここまで」という線引きをする。
このような組織の体制をあらかじめ作っておくことが必要になります。
この辺りがあやふやになっていたり、管理者が現場に入るのは当たり前のような組織風土であったりする場合も多くあるので、管理者が現場に入るのはあくまで例外であるという意識を浸透させる事が大切かもしれません!
例外の原則のポイント
●日常の反復業務は部下に任せる
●特殊な業務や管理業務に専念する
●管理者が現場に入るのはあくまで「例外」であるという共通意識