行動理論とはなんぞや
前回の記事では行動理論・レヴィンのグループダイナミクスについてお話ししました。
今回は同じ行動理論の中でも、日本人の研究者・三隅二不二によって考案されたPM理論についてお話しします。
ちょっと変わったお名前ですが、みすみ・じふじと読んだり、じゅうじと読んだりします。
レヴィンのグループダイナミクス理論を日本に紹介した人物としても知られています。
では、三隅のPM理論を説明していきます。
PM理論は結構シンプル
「PM理論」というとなにやら仰々しい感じがしますが、X軸とY軸の二項目のグラフにするととっても分かりやすくてシンプルです。
「縦軸↑」が目標を達成するための行動力。
「横軸→」が集団をまとめようとする行動力。
行動が弱ければアルファベット小文字で、強ければ大文字で表します。
ご察しの通り、どちらも大文字のPM型が一番理想的なリーダーシップ像とされています。
目標を達成するための努力をし、メンバーへの配慮も欠かさないまさに理想のリーダーですよね。
PM理論のまとめ
PM型 目標を達成しつつメンバーへの配慮も上手なタイプ
結果を出しつつ、メンバーへの配慮も欠かさないリーダーとなれば、部下としては付いて行かない理由はありません。仕事の結果を出し、人望も厚い。
企業としても貴重な人材となるでしょう。
Pm型 目標を達成するがメンバーの事を考えないタイプ
仕事は出来るが部下の気持ちをあまり考えないようなタイプと言えます。よく見かけるタイプですが、やはり周りからは敬遠されて孤立している事が多いですよね。会社からすれば結果を出してくれるので頼りになりますが、部下からは嫌われる事が多く問題が発生する事も多いでしょう。
pM型 目標は達成できないがメンバーへの配慮が上手なタイプ
例えるなら、部下に気を使いすぎて何も言わないようなリーダーが当てはまるでしょう。このようなリーダーも珍しくはないですが、会社からみれば頼りなく映る事も多いでしょう。部下から見れば気の利く良いリーダーかもしれませんが、悪く言えばラクで都合の良い上司とも言えます。良い方向に進むことは難しいかもしれません。
pm型 目標は達成できずメンバーの事も考えないタイプ
全く仕事をやる気のないリーダー、もしくはやる気があっても空回りしている不器用なリーダーなどが当てはまるでしょう。会社からみれば、こういった人材はどう扱っていけば良いか困るでしょうし、部下からすれば一刻も早く別の部署に移りたい衝動に駆られる事でしょう。この場合は、リーダーとしての役割を見直して行く必要があります。