福祉のリーダーシップにもいろんなタイプが。理想のリーダーとは?(レヴィン・グループダイナミクス編)

福祉のリーダーシップにもいろんなタイプが。理想のリーダーとは?(レヴィン・グループダイナミクス編)

福祉サービスのリーダーに求められるものって?

福祉サービスもチームプレー。リーダーが必要です。
例えば介護系のサービスなら24時間365日サービスを提供しているところも多いはずです。
そんな中で主任、管理者、チーフ、所長など役割や名前は違えど、現場を指揮するリーダーが必ずいます。しかしながら、人間は24時間働き続けることは不可能なわけで、リーダー不在の時間が多くなってくるのが介護系サービスの特徴です。そんな中でどういう風にリーダーシップを発揮していけば良いのか、日々頭を痛めている方も多いのではないでしょうか。

組織のリーダーシップについては、これまでに様々な研究がされてきています。経営に限らず、人間は集団で行動する事が多いので、集団をまとめるリーダーシップというのは様々な場面で必要となってきます。なので、大学等の様々なな研究機関がこぞって研究を重ねてきたというわけです。ビジネスについても、リーダーシップはとーっても重要な要素で、業績をあげるために様々な努力と研究が重ねられています。
福祉サービスを運営していく上で必要なリーダーシップを考えたときに、これらの様々な研究結果が参考になることはいうまでもありません。
今回の記事ではそのリーダーシップ研究の中から、行動理論というものをご紹介します。

 

行動理論ってなんぞや

行動理論というとなんだか難しそうですが、簡単にいうと・・

リーダーは、天性の才能じゃなくて、やり方次第で作られるもの

という事です。

天性の才能がなくても、リーダーに必要な行動を分析してそれを実行する事で、リーダーは作れるという結構シンプルな話だったりします。

最近ではソフトバンクやテスラ、アップルなどのカリスマと呼ばれる経営トップがよくメディアに登場していますが、作られたというよりは、やはり天性のカリスマ的リーダーシップがあると言わざるを得ません。実は最近はこのカリスマ的リーダーシップも注目されていて、リーダーになれる人はリーダーになれない人とは違う才能を持っているとされ、その才能を発掘することに尽力する企業が多くある事も事実です。

しかし、福祉の現場のリーダーは、情報インフラで革命を起こす必要もなければ、ロケットを飛ばして人類の夢を叶える必要も、最高のコンピューターで世界を変える必要もありません。やはり、天性の革新的なアイデアで世界を変える革命者よりも、行動理論的なリーダーに活躍してもらう方がしっくりとくるのではないでしょうか。どのリーダーが優れているというわけではなく、TPOに合ったリーダー像というものがあると思います。もちろん、常識破りの革新的なアイデアもどんどん出てくる風潮になれば、福祉の世界がもっと良くなって行きそうですが・・

では、主な行動理論をいくつかご紹介していきますが、今回の記事ではレヴィンのグループ・ダイナミクス研究をご紹介します。

 

 

レヴィンのグループ・ダイナミクス研究

この研究では、リーダーのタイプを3つに分けて比較します。そして、その中でも民主的リーダーの集団のまとまりが良く、モチベーションも高く、業績も良いという結果となり、民主的リーダーが最も好ましいと結論付けました。

独裁的リーダー

軍隊式で命令に従うタイプのチーム。業績をあげる事ができたとしても、メンバー同士の仲が悪く不安が強くなる傾向に。

自由放任的リーダー

あまり指示を出す事もなく、それぞれ個人にお任せタイプのチーム。それぞれが自分で考えて行動しなくてはいけないので、意欲や成果が低下する。一番良くないタイプのリーダーとされている。

民主的リーダー

それぞれ個人の意見を交換し、汲み取り、チームの方針を決めていく民主主義のチーム。もっとも集団のまとまりが良く、モチベーションも高く、業績も良い理想のリーダーとされる。

要するに、部下は放っておいても良くないし、ルールや権力で縛って無理やり命令に従わせるのも良くないチームで方針を決めてチームで行動する事を指導する様なリーダーシップが好ましいという事になります。

もしリーダー的な立場にいる方は少し思い返してみてください。「こうするのが当たり前だろ!」なんて姿勢をとったり、丸投げして放ったらかしにしてみたりすることはありませんか?

もしくはそういう目にあったことはありますか?

そんな時にこのレヴィンのグループダイナミクスを思い出してみると、参考になるかもしれません。
もちろんこのグループダイナミクスが必ず正しいというわけではないので、あくまで参考にという事でよろしくお願いします。

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